下北沢「SANZOU TOKYO」のペトラカレーを食べ納めてきた|牛挽肉と牡蠣のキーマに震えた4年間の感謝を込めて

下北沢「SANZOU TOKYO」のペトラカレーを食べ納めてきた|牛挽肉と牡蠣のキーマに震えた4年間の感謝を込めて

下北沢の人気カレー店「SANZOU TOKYO」が閉店…最後のカレーを食べてきた

年末に飛び込んできた、あまりにもさみしいニュース。

下北沢Reloadが2021年にオープンした当初からテナント入りしていたカレー店「SANZOU TOKYO」が、12/30の営業を最後に閉店してしまうというのだ。

冬のペトラカレー「SANZOU TOKYO」

2025年のカレー納めと、SANZOU TOKYOの食べ納め。感謝の気持ちを込めて、最後に伺ってきました。

下北沢Reload
下北沢Reload

「SANZOU TOKYO」の名前に隠された秘密──3頭のゾウと3人のオーナー

SANZOU TOKYOのロゴには3頭のゾウ
SANZOU TOKYOのロゴには3頭のゾウ

SANZOU TOKYOのロゴには3頭のゾウが描かれている。実はこれ、3人のオーナーが共同で経営されていたことに由来しているんです。

そしてそのうちの1人、カレーを担当していたのが──カレーマニアなら知らない人はいない、千葉県柏の名店「カレーの店 ボンベイ」の磯野シェフ。

SANZOU TOKYOのキッチンに立つ磯野シェフ
SANZOU TOKYOのキッチンに立つ磯野シェフ

表向きには大々的にアナウンスされていたわけではないけれど、SNSを追っているカレーファンにはメニューのラインナップを見れば一目瞭然だった。

「あの柏の味が、下北沢で食べられる!」

そんな噂はあっという間に広がり、SANZOU TOKYOは瞬く間に人気店へと駆け上がっていった。

通い続けた4年間、最後に選んだのは「ペトラカレー」冬バージョン

思い返せば、4年前に初めてここで食べたのも「ペトラカレー」だったんじゃないか──。

当時の自分のブログを読み返してみると、やっぱりそうだった。

ペトラカレーに始まり、ペトラカレーで終える。これ以上ない締めくくりだと思った。

洗練された空間、最後の光景を目に焼き付ける

洗練されたコンクリート打ちっぱなしの店内。石でできたカウンターはいつも通りひんやりしていて、キレイに整列されたマットとカトラリーが並んでいる。

この光景を見るのも最後か──。記録に、パシャリ。

サイドメニューには半熟たまごと、アイスチャイを注文した。

記念にもらって帰ってくればよかったな・・
記念にもらって帰ってくればよかったな・・

目の前で仕上がっていくカレーの臨場感がたまらない

眼の前で火にかけられていく鍋。それぞれのメニューに合わせたベースのスープに、スパイスや具材が煮詰められていく。そして、ずっと気になっていた茶色いソースで味が整えられていく。

その一連の工程を眺めながら、わくわくしてカレーを待つ。この時間がたまらなく好きだった。

ポットスタイルとの付き合い方、4年かけてたどり着いた”全のせ”

正直に言うと、僕はこのポットで提供されるスタイルが最初は少し苦手だった。

直接ポットから食べるわけにもいかないから、ライスに少しずつかけていくのか、それとも一気にドバーっと全部かけちゃうのか。後者なら自分でかける意味って何だろう?なんて考えてしまっていた。

でも、SANZOU TOKYOに通い続けるうちに、自分なりのスタイルが確立されていった。

ペトラカレーは挽肉がたっぷりなので、ライスの真ん中に全部のせ。それを自分で崩しながら食べていくのが、僕の最終形態だ。

山椒が香る牛挽肉キーマ、最後の一口まで表情を変える至福

牛挽肉のキーマカレーは、山椒の香りがふわっとアクセントになっている。

人気メニューのウルルカレー(こちらもキーマ)の攻撃的な辛さとは違って、ペトラカレーはどこか落ち着いた味わい。だからこそ、じっくりと肉の旨みに向き合える一品なんだ。

具材にはお肉の他に、きのことカシューナッツも入っていて、どの具材と一緒に口に運ぶかで表情がガラッと変わる。

きのこと合わせれば土っぽい深み、カシューナッツを噛めばコリッとした食感とともに甘みがじわり。最後まで食べ飽きることがない。

付け合わせの玉ねぎやきゅうりのピクルスも、お好みで混ぜ合わせるとまた違った味の波が押し寄せてくる。ぜひ試してほしい。

半熟たまごのトッピングは絶対マスト!

トッピングの半熟卵が、これまた最高だった。黄身が濃厚で、茹で加減が絶妙。割った瞬間にとろりと流れ出す黄身がキーマに絡む幸福感たるや……。

もし最終日に行かれる方がいたら、これだけはマストで添えてみてください。

あと一口で終わってしまうと思い、撮影した一枚
あと一口で終わってしまうと思い、撮影した一枚

あと一口で終わってしまう──そう思った瞬間に撮った一枚。この寂しさと満足感が同時に押し寄せてくる感覚は、閉店するお店の最後の一皿だからこそだろう。

最終営業日は2025年12月30日!まだ間に合う方はぜひ

SANZOU TOKYO最後のニュースを、もしかしたらこの記事で初めて知った方もいるかもしれない。

まだ間に合う方は、ぜひお店に足を運んでみてほしい。SANZOU TOKYOでしか食べられないあの味、食べ納めましょう!

まとめ

2021年のオープンから4年間、下北沢Reloadの顔として愛され続けた「SANZOU TOKYO」。柏の名店「ボンベイ」磯野シェフの味を下北沢で楽しめる奇跡のような空間が、12/30をもって幕を下ろす。

最後に食べたペトラカレーは、山椒が香る牛挽肉キーマに、きのこやカシューナッツが織りなす多層的な味わい。ポットから自分のペースでライスに合わせていくあの儀式も、もうできないと思うと胸が詰まる。

4年間、本当にありがとうございました。

店舗情報

SANZOU TOKYO(サンゾウ トウキョウ) 東京都世田谷区北沢3-19-20 reload 1F

営業時間:11:00~20:00(店内L.O.19:30 テイクアウトL.O.19:45) ※最終日は混雑により変更の可能性あり。お出かけの際はご注意ください。

高木それと

AUTHOR

高木それと

ただのカレー好き

「行動範囲で無理なくカレーを食べる」をモットーに 東京を中心に食べ歩いています。都内在住の会社員です。 各媒体で寄稿もさせていいただいてます。

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